金玉水で新鮮な水を確保して<大朝日岳>の
頂上直下にある「大朝日小屋」に到着したときは
小屋番である大江山岳会の高取さんが外で待って
いてくれました。
しばらくぶりの再開にしっかり握手を交わし、業務
終了後は我々と一献酌み交わす約束をし、準備を
しながら長井市側の「祝瓶山山荘」から登ってきている
ウタマルマンを待ちました。
そして、ウタマルマンも到着し業務の終了した高取
さんも交え、ユカチンといっちゃんが一生懸命作った
ビーフシチューでカンパーイ。
いや~盛り上がったね~。
想像してみてくださいな。
いっちゃんとウタマルマン、それに高取さんだよ。
さすがのオラも口をはさむ余地なしで宴会は続き
ました。
そうして迎えた最終日の朝。
出発の準備を終えて外に出ると・・・

月山の頂上からはまるで噴火のように偶然にも
雲が重なっていた。

全員の準備も終わり高取さんと記念撮影。
またの再開を約束して 「しゅっぱぁ~つ。」

<大朝日岳>の頂上からは、<小朝日岳>手前の
稜線に滝雲を見ることができた。

オラたちが下山する<平岩山>への稜線にも
滝雲が発生し幻想的な風景を魅せている。

もちろん頂上でもバッチリ撮る。

前のカメラのようにズームの倍率は小さいが
<月山>の側に<鳥海山>がまるで<月山>の影の
ように見えていた。
毎回訪れるたびに違う画を魅せてくれるから
惹かれる。

<平岩山>に到着して少しの休憩を取り、次の休憩
場所である大玉山分岐まで足を運ぶ。

この縦走時は色付き始めた木々が所々に見られ
今月末までには素晴らしい朝日連峰の紅葉を
期待できそうな予感を感じました。

小屋を出発してから2時間30分ほどで大玉山
分岐到着。
ここでコーヒータイム。
コーヒー飲めないオラにはユカチンが紅茶をくれた。
疲れた身体に温かい飲み物が心地よい。
お菓子も食べ、これからの難所である<大玉山>に
向かうのだ。

ほぼ直登に近い<大玉山>を、「

ソーレ、ソーレ。」と
いっちゃんの掛け声に引っ張られながら
なんとかクリアして、今度は下りに入った。
このころになると、前方にはガスが発生しドーンと
間近に現れる<祝瓶山>もまったく姿を隠し、天候も
危うくなった。

それでも何とか天気も赤鼻の分岐までは持ちこたえ
ここで昼食を摂ることにした。
しかし、みんなで協議し<祝瓶山>からの下山を諦め
ここから「祝瓶山山荘」へ下山することにした。
昼食が終わると共に、ここで雨が降ってきた。

周回コースの分岐まで下がった。
あと少しだ。
思ったより雨に打たれてない。

「大朝日小屋」から6時間30分で「祝瓶山山荘」
泡滝登山口から3日間で35㎞の縦走がとうとう
終わりを告げる時が来た。
それにしても最後まで疲れ知らずの仲間達には
驚かされるばかりか敬意さえ抱いてしまう。
ありがとうユカチン、いっちゃん、アキバさん
そして、途中まででしたが同行したオカチン
小屋で一緒したサトー君。それに、それに
オラの車を「祝瓶山山荘」まで運んで
くれただけでなく、<大朝日岳>まで迎えに来て
くれたウタマルマン。
雨の冷たさ?いや、それとは違う温かい流れを
頬に感じました。
仲間たちのおかげでまた良い思い出が出来感謝です。
ありがとう~
スポンサーサイト
- 2019/09/21(土) 18:17:03|
- 山
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
サプライズかな。
なんと、「狐穴小屋」から現れたのはオカチンだった。
ユカチンの友人である彼女は、前日に日暮沢から
登ってきて泊まったのだと言う。
「

撮ってやるよ。」
いっちゃんとユカチンが手にしているのは『尾花沢
スイカサイダー』
二人いや、アキバさんも気に入って「大朝日岳小屋」で
焼酎に割って飲むと言うのだ

早くそのスイカサイダー割りを飲みたいアキバさんの
号令で小屋を出発。
オカチンも竜門小屋近くの分岐まで一緒に我々と
同行することになった。
彼女は、いっちゃんとも知り合いで、我々が飯豊連峰の
登山道整備したときもロッジで裏方として参加していた
のでアキバさんとも知り合い。
人数も増え、素晴らしい天気にも恵まれ、お喋りを
楽しみながら歩き、流れゆくパノラマに目を奪われ
思ったより足取りが軽く感じられたのでした。

山岳会の仲間タマチャンと「一緒にやろうぜ!」と
言っていた新潟県村上市の三面から登ってくる稜線の
分岐に到着。
いっちゃんもいつかここを登って来たいのだという。
いっそ、今度一緒にみんなで楽しく登ろうか


はるかなる草原その奥にそびえる<大朝日岳>は
まだまだ近づいてこない。
だが、決して歩く辛さや負け惜しみではなく「ずっと
このままいつまでも歩いていたい。」とさえ感じる
心地よさが頭の中を支配する。
今しかない、この雰囲気を仲間と味わっていたいのだ。

振り返りながらいっちゃんが言う。
「

良いね良いね、良いねぇ~。」
自分たちの歩いてきた稜線その向こう、<以東岳>が
遠ざかる。
少し寂しくなってくるのは気のせいかな。
いつまでもいつまでもズーっとここに立っていたい。

「竜門小屋」が近くなってきたのだろうか。
リンドウやハクサンイチゲが咲いているその先には
日暮沢に通じる尾根が見えてきた。

「以東小屋」を出発してから5時間
ようやく「竜門小屋」がその姿を現した。

この小屋は西川山岳会の石川さんが小屋番を
勤めている。
石川さんを囲んで一緒に記念撮影。
豊富に流れる冷たい水を頂き、少し早めの昼食
休憩を摂ることにした。
冷たい水がバケツに流れ込み、そのなかには
ギンギンに冷えた缶ビールが浮いている。
いっそ手に持ちプルタブを引いて、シュパッっと音を
立てながら飛び出す泡、その先の液体をグビグビと
喉元に流し込みたい衝動に駆られる。

ずいぶんゆっくり休憩したものだ。
小屋の外に設置してあるテーブルで40分ほど
まったり過ごした。
このままここでもいいやと思えるほどの快適さに
思わず昼寝をしたくなってくる。
あと3時間はかかるだろうとみんなで読む。
さあ出発だ。

出発してすぐ、別れがやってきた。
竜門小屋のすぐ上にある分岐まで来るといよいよ
オカチンとも別れなければならない

みんなで、「一緒に大朝日まで行こうよ。」
ユカチンは、「

私が日暮沢まで車を取りに来て
上げるからさ。」
「

ダメだよ明日は別な用事があるんだよ。」
「

そんなこと言いながら他の山に登るんだべ。」
「

本当に用事があるんだよ

」
仕方がない、勘弁してやるか。
短い間だったが楽しかった。
また今度一緒に登ろう。

オカチンとも別れ、また四人で<大朝日岳>に向かって
歩き出した。
<西朝日岳>到着。
ここからは景色が代わり、<平岩山>や<御影森山>を
眺めることができる。
さあもう少しだ。

さあ見えた。
目の前には小屋から延びる<大朝日岳>そして
鞍部には金玉水。
こころなしか身体がスーと軽くなってきた。
いやきっと心が軽くなったのかもしれない。
- 2019/09/20(金) 17:07:21|
- 山
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
「明日は長丁場だから起きたらなるべく早く出発
しましょう。」
慣れないルートでの疲れとアルコールの程よい
効きが奏し、早めの就寝となった。
気持ちよく目覚めた翌朝、朝食を摂り準備を済ませ
小屋を飛び出したころは、我々が一番遅い位の出発と
なったようだ。
5時20分の日の出を拝むためにアタフタしたけど
それでもしっかり


それも、「私のもお願いします。」「私も。」と立て続けに
カメラやスマホを出すのだから、依頼された小屋番さん
苦笑いしながらひたすら撮るのでした。

<以東岳>は登ればすぐなのだが、何せここは初めての
オラは数歩進んで振り返る。
期待を裏切らず素晴らしい景色が眼下に広がる。
つくづく健康でここまでと言うより、こうやって登れることに
感謝しながら一歩ずつ大事に登った。

ほぼ予定通りの時間にご来光を拝む事が出来た。
さあ願おう。
「

友人たちとこの先、無事に朝日連峰を縦走
できるように願いします。」

みんなも同じお願いをしたようだ。
「

がんばろ~。」
「

」
心をひとつにして互いに固く結ばれ、これからの
山行を安全に楽しく行うことが確認できた。
んっ? あれ?
ユカチン、いっちゃん、アキバさん・・・・背後霊?

「 Who are you ? 」
ユカチンの友達が鶴岡から日暮沢経由で登ってきて
「以東小屋」で一緒に泊まったんです。
そして、今日は一足早く「大朝日岳小屋」に行くので
伝言を頼んだのでした。
「

サトー君、小屋に着いたら竹爺たちが今晩
泊まると伝えてくれ。」
「ハーイ。」
そう答えると、田中陽希ばりにスタコラサッサと稜線を
走り飛んで行ったのでした


深田久弥が『日本百名山』で書いている。
「朝日の価値は連峰全体にあるとみなして良いだろう。」
最高峰の<大朝日岳>がここ<以東岳>からは一番奥に
見えるが、なるほど主峰だけが抜きんでているようには
見えないからまったくだと思ってしまう。
<以東岳>から三方境まではまだ未踏だといういっちゃんが
「楽しみだわ。」と弾むように足を運ぶ。

それにしても見事な朝日の山容に心奪われた。
季節は初秋を迎え、草花がそろそろ色づき始めて
来たのですが・・・・・足下を見ると、なんと!

その中に、春の花であるハクサンイチゲがまだ
咲いてくれていたのだ。
8月に飯豊連峰を歩いた時にも咲いており、感激した
のですが、9月の半ばでこれを見るとは本当に
※ 下手くそゆえ撮れなかったが、イチゲちゃんと
タカネマツムシソウ、ウメバチソウがコラボしていた。

「 Who are you ? 」
カッコイイ


1時間ちょっとで<中先鋒>着。
いっちゃんがスマホに入れてあるアプリで確認。
「

うん、合ってる合ってる。」

そして7時30分、「狐穴小屋」に到着。
以前、この近くで朝日連峰登山道整備が行われ
その訪れて以来、久しぶりに小屋を拝見することが
できました。

久々で感動し辺りを見回していると、あれっ?
あれっ?・・・あれっ?
アキバさんやユカチン、それにいっちゃんを撮っている。
「 Who are you ? 」
- 2019/09/19(木) 15:44:07|
- 山
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
「きっといつか・・・」なんて思っていても、いざとなると
事情が絡み中々踏切れないものだ。
体調そして家庭、気候、交通等々いろんな事をクリア
しなければならない。
なぁ~んて、恰好つけているわけではないのですが
9月14日、朝日連峰縦走の機会に恵まれることが
出来ました

体調は腰痛がまだ完治せずイマイチ、家庭は愚妻と
南北?いや、今の日韓状態だがしかし天気はなんとか
持ちそう。
だが、実際は交通の便が一番ネックになっており、その
「いつか・・」が出来なかったのだ。
誰かに頼むにしても遠すぎる距離が今まで躊躇せざるを
得なかった最大の理由だろう。
朝、5時40分に長井市の『野川まなび館』で計画通り
リーダーユカチンと新潟のいっちゃんと落ち合った。
更にウタマルマンも駆け付けてくれ、オラの車を下山
する「祝瓶山荘」まで運んでくれる。これでネックの
ひとつが解決する。
残りのネックは鶴岡市の泡滝ダム登山口まで移動
する手段だが、ここはリーダーユカチンが甥のタク君に
依頼してくれた。これで最大の交通手段が解決

「道の駅にしかわ」で、先日飯豊連峰の登山道整備に
参加してくれた山友、アキバさんと待ち合わせ泡滝ダム
登山口まで、早朝ロングドライブし、「頑張ってください。」
タク君はカッコよく去って行った。

ユカチンが言う。
「

予定より30分遅れだね。」
「いや全然予定の範囲だよ。」
そう答えるメンバーは、アキバさんといっちゃん。それに
オラの四人で朝日連峰縦走にチャレンジする。

所々に現れる水場は、この朝日連峰を歩く人々に
水で困らせることはないよと登山客に言わしめる。
つり橋に出た。
ここは、今年<以東岳>に登ったアキバさんとユカチン
達がその際途中下車して

イワナを釣ったらしい。

8時40分に登山口を出発して11時25分。
伝説の巨大魚タキタロウが目撃されていると言う
大鳥池到着。

30分どころか10分オーバーで名残惜しくも
『タキタロウ山荘』を後にした。
やはり、巨大魚を狙ってきているのだろうか結構
釣り客が多い。
三連休の初日で天気も良く、親子で仲良く釣りを
楽しんでる姿を微笑ましく思いながらも、ここから
始まる直登コースにビビる。

前日、今日と直登コースに熊が出たらしい。
「熊なんかに負けるか

」そう言いながら快調に登り
続ける先頭のユカチンを後ろから「

早すぎる~。」
初めてここを登るオラはペースが掴めず四苦八苦。
泣きを入れたのだ。
辛かったが、振り返るとそこに現れた大鳥池の
姿は熊の毛皮のように見える景色に感動。

15時25分。ついに「以東小屋」に到着。

小屋に入ればこっちのもんだとばかりに早速
「プシュッ」「カンパーイ」
その後タク君も無事に帰ったとユカチンの携帯に連絡が
あり、我々もホッとしたのですが、さらにあまり登山
歴のないタク君が「今回のメンバー達の楽しそうな
雰囲気に、自分も山を登りたいな。」と送信して
くれたらしい。
きっと、車内での会話から感じたんだろうね。
オラ達もそれを聞いて感激しました。
ユカチン、いっちゃんが考えてくれた晩御飯は
すき焼きだ。

それにしても肉が柔らかく、オラにとっては数年
ぶりのすき焼きに大満足。
交通手段はじめ料理等すべて計画してくれた
山友達に感謝感謝で、途中席を立ちトイレの前でそ
っと涙を流しました。

涙をそのまま隠そうと外に出ると、日本海は沈んだ
夕日の余韻がまだ続いていた。
さあ、オラも感動の余韻に浸ろうと急いで小屋に
戻ったのでした。

ただ寒いから戻ったんだろうって・・・。
「

」
- 2019/09/18(水) 17:06:05|
- 山
-
| トラックバック:0
-
| コメント:2
また飯豊連峰の合同保全作業の季節がやってきた。
8月31日、まだ夜が明けきらぬ国道113号線を西進。
オラの前を走る普通車、その後に続き走ってると後ろにも
普通車が付いてくる。今の時間帯ならトラックが多いの
だが、こうなると「んっ!もしかして同じ目的かな???」
なんて思ってしまう。
観光や買い物など車で出かけることが多いのだが
運転していると、どうも前後の車が自分と同じ行動を
しているように思ってしまう愚考の持ち主らしい

だが、今回はどうやらその愚考と言えなくもないような
まったくの思い違いでもなかったようだ。
ハンドルを握りながら、「前の車がコンビニに入るなら
まったく俺の予想通りだな。」
コンビニが近づいたときそう思った。
すると、前の車ばかりか後ろの車もコンビニに入ったでは
ないか


なんでわかるのってですか。
こんなローカルな国道を午前3時過ぎにコンビニに入り
朝食や行動食を求めるのは、オラとおんなじ目的しか
ないでしょ。

購入しているのを見もしないで判断するって・・・
それを愚考って言うんじゃないですかって・・・・

真っ暗な温身平の駐車場にはすでに車20台以上
駐車し、これからの合同保全作業準備をしているものと
思われる。
これも愚考か

だが外れてもいなかった。
「天狗平ロッジ」に行ってみると、そこには数十名もの
人々が受付や作業で使用する用具をすでにザックに
括り付けたりと右往左往している。
4時を回ると雰囲気が一変し50名強の参加者が
シーンとなる中、我が小国山岳会会長の井上が合同
保全作業の説明を行い、それぞれ班ごとにいよいよ
梶川尾根に取りついた。
飯豊連峰の中でもトップクラスと言っても良いほどの
急尾根をヘッドランプを付けながら登って行くのは
きっと壮観な眺めだろう。
一度作業に参加せず、下で送り出す部隊に名を連ね
下から見送りたいものだ

なんて考えながら登り、2時間程で滝見場に到着。

さらに登り続け、五郎清水に到着。
ここで、山岳会の弥輔副会長の作った道標を設置。
オラが木製のカケヤハンマーでしつこく打ち込んで安
定させた。
気合を入れる為「この〇〇〇めっ。」と言いながら
叩いたらズブズブっと入った
今までは「五郎清水⇒」と書かれた道標だったので
登山者の中には、五郎清水を経由して下山すると
勘違いして入り込む方もいるそうだ。
我が班は11名。
8時30分には先頭が作業場所の資材の所まで到着。
その資材を作業に応じて各班が作業するところまで
運ぶ。
力を合わせながら、登山者のルートをしっかり定め
歩きやすいようにしながら、流水をコントロールし
荒れた登山道裸地の両側をさらに崩れないように
ネットを利用して貼り付け、植生を促す処置を施し
数年前に作業して今ではすっかり機能している
子ダムに溜まった土砂を利用して土嚢を作り、大幅に
工事を行った。

やがて上部で作業していた班が続々我々の作業も
手伝ってくれるように下りてきた。

昼食を食べて、上部から本日の作業を検証しながら
我が班の所に来たときは13時15分頃。

一番下部で作業していた班の検証が終わったのは
13時30分を回っていた。
『飯豊朝日連峰の登山者情報』 こちらにその作業内容等は掲載されると思うのだが
400m地点から1800m地点まで急登の梶川尾根を登り
保全作業を行って、日帰りで帰ってこれる力を持った方々の
凄さにはいつも驚かされます。
今回は、作業した方々を「天狗平ロッジ」で食担として
志願して裏方で支えてくれた方々もおり、下山後は
作業された方々もそのおもてなしに相当癒されたのでは
ないでしょうか。
- 2019/09/03(火) 18:10:43|
- 山
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0