私たちを・・・

 出勤時間に相当の体力を使ってしまった。
 小屋に入ったら、横になりたいほどだった。

 ザックの中から、食料等を取り出し整理して
いると、間もなく我ら山岳会のプリンスこと
konchangが新妻Yayoiちゃんを連れて出勤して
きました。

 それも、我々よりずっと後に出発した筈だが
到着時間はほとんど変わらず、若い彼らの体力に
驚かされた。

 konchang達は、ダイグラ尾根の草刈りをする
為に、これから御西小屋に向かうのです。

 ダイグラ尾根は、登山道に取り付く橋が壊れ
川を渡渉しなければならないので昨年、今年と
草刈りが出来ず登山道が荒れている。

 橋はまだ修理できないが、飯豊連峰でもっとも
魅力あるダイグラ尾根を、廃道にする事は出来ず
「NPO法人飯豊朝日を愛する会」が道刈りを
行います。
 
P1040682_convert_20130819050049.jpg

 数日かかるだろう道刈りに出かけるkonchang
Yayoiちゃんを見送り、我々は汚れた出勤服を
洗い、干しながら泊まり客を待ちました。

P1040684_convert_20130819180536.jpg

 天気に恵まれた盆休み。
 
 少しずつ、泊まり客が小屋の辺りをたむろする
ようになってきた。

 下界の暑さと違い、爽やかに稜線の風を受け
ながらマッタリとした時間を過ごす贅沢がここに
ありました。 

P1040683_convert_20130819050204.jpg

 17時26分に、14日から「御西小屋」に入り
小屋番を行う松葉さんが、石転ビを登ってきた。
 
P1040687_convert_20130819174843.jpg

 「いやー大変だった、梶川の出合いで先行する
登山客が道を間違ったのについて行ってしまい
1時間は遅くなってしまった  」

 松葉さんのこの言葉が、後であんな結果に
繋がろうとはとは、この時まだ気付かなかった。

P1040688_convert_20130819175109.jpg

 前日、同じ「天狗平ロッジ」に泊まったRちゃん
達が、外で夕ご飯の準備を始めて間もなく、我が
山岳会が誇る山岳ガイドの岳ちゃんとNHKスタッフ
が、飯豊連峰の稜線を撮って戻ってきた。

P1040692_convert_20130819175403.jpg

 天候も穏やかで、しばし静寂が稜線を包む。

 更けゆく夜は山人の疲れを取るかのように
心地よい眠りに導びこうとしていた。

 そう言えば、松葉さんが「自分の後に石転ビを
二人連れが登ってくるのが見えた。」と言って
いたが、一向に登って来る気配がない。

 たぶん、「登れずに戻ったんだろう・・。」

 管理棟で、松葉さんと加藤さんと3人で一杯
呑みながらそんな話をしていた。

 実際に、今まで石転ビを登れず戻った人々を
何人も見てきた。

 「 岳ちゃんに明日のご飯を何時に提供する
のか聞き、ついでに小屋内を見て来る。」

 小屋に異常がないことを確かめドアを開け
外に出た時だった・・・




 北股岳の下にライトが二つユラユラ揺れている。
 時間は丁度20時を回った。

 小屋に戻り、「 岳ちゃん、草付きの左岸方向に
ライトが見える。」

 NHKの撮影隊も外に出て確認した。

 「 オーイ、どうしたー。」
 「・・・・・」

 何か言ってるがあまり聞こえない。
 
 NHKの撮影隊も心配して一緒に声をかけた。
 だが、一向に上がってくる気配がない。

 そこで、自分が草付きの所まで下りて見る事に
した。

 ここで初めて、彼らが中ノ島の向こうにいる
事がわかりました。

 「 大丈夫かー、小屋はこっちだぞー」
 「 こっちに来れないかぁー」

 「無理でぇーす・・・」
 「ビバークしまぁーす・・・」
 「大丈夫でーす。明朝小屋に行って
ご迷惑をおかけした皆様にご挨拶
しま~す・・・」

 「 落石に注意しろよー。」

 岳ちゃんやNHKのスタッフたちも下りてきて
彼らを心配していたが、本人達の言葉を直接聞き
信じて引き上げる事にした。

 松葉さんが、「たぶん、彼らは梶川の出合いで
登山道を間違った人たちだと思う。」

 それにしても、時間を考えずに登ってくるとは
まったくの素人としか思えない。

 だが、管理棟に帰ってすぐ驚いた。
 小国山岳会会長から電話の呼び出しだ。

 「 今、変な電話があった。私達を探さないで
下さいと言う
電話だが、石転ビで何かあったか?」
 「 実は、これこれこういうわけで・・・」
 
 一通り説明したら、「 電話番号を教えるから直接
彼らと話せ。」

 そして、ビバークした彼らと電話で話す事が出来
どうやら道迷いで北股に入ってしまった様子だ。
 また、テントもあるので安全にビバークできると
も言っている。

 落石の少ない所でビバークするようお願いして
明朝無事に彼らが登ってくるのを待つ事にしました。

 何事もないよう祈りながら眠りについた。


 8月14日(水)

 日の出を撮るため、NHKの撮影隊が早朝から
カメラを構えた。  

P1040697_convert_20130819180626.jpg

 4時過ぎから、ずっと粘ってその時を待つ。

 撮影も大変だと思いながら、昨日の彼らは大丈夫
だろうかと心配になる。

P1040698_convert_20130819180735.jpg

 NHKのスタッフたちや、他の一般泊まり客も
みんな昨夜のビバーク組が気になっている。

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 それにしても、私たちを探さないで・・・
昨夜の彼らの言葉がみんな引っかかっている。



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竹爺

Author:竹爺
性別 男性

モンテディオ山形が好きで、トレッキング
大好き。ロードレーサーにも乗る行動派
オヤジです  

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