雨を愛す

 梶川峰の上部にあり、雨が降るたびに川の様相を
見せる裸地がある。

 その雨が通る道が出来、やがて掘れて行く。
登山者がそこを通り、また荒れる。

 人もただ手をこまねいて、荒れるままにしておく
筈もない。 

 石ダムを作ったり、土が動かないようにネットを張り
何年もかけて発芽を促したりしている。

 毎年、飯豊連峰ではどこかしら登山道整備を行い
この雄大な景観を守っている。

 まだ、残雪が近くに残る裸地近くにはチングルマが
咲き、ガスに覆われ下を向きながら歩く登山者を
励ましてくれた。

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 強くはないが雨が降っていた。 

 自分も読んだ「三国志」を書いた、吉川英治の
言葉がある。
「晴れた日は晴れを愛し、雨の日は雨を愛す。
楽しみあるところに楽しみ、楽しみなきところに
楽しむ。」
つまり、どこに居てもどんな場所でもその状況を
受け入れ楽しむってことだね 

 ホーリー、ハイジ、タマちゃん、チカちゃん
イトちゃん、ユカちん、みどりちゃん。
みんな、この言葉にぴったりするほどの元気者
達。誰もいない飯豊の稜線を明るくする 

 扇の地紙12時10分着。
降っていた雨も上がり、それまで纏っていた
カラフルな我々の雨具を、山の神が剥ぐ。

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 12時40分、<地神山>

 ザックを下ろし休憩していた時だった。
「なんだか、人の声が聞こえうれしくなった。」
ガスの中から突然現れたランニング姿の男性が
我々を見て話しかけてきた。
「弥平四郎から来た。これから大石ダムに下りて
関川村の『ゆ~む』まで行きます。」

 新潟市から来たというパワフルなトレランの
男性の言葉を聞いて、みんな苦笑する。 

 オッタマゲー  なのは、背中の薄っぺらな
ザックに着替えとサンダルが入っており、風呂で
汗を流した後は電車で新潟まで戻るそうだ。

DSC06439_convert_20170729051111.jpg

 気温があまり上がらなかったからだろうか、いつも
<地神北峰>付近で見られるデリンちゃんことイイデ
リンドウが見られなかった。

 そのデリンちゃんと会えたのは、<頼母木山>付近。
13時40分でした。

DSC06444_convert_20170729051129.jpg

 14時に「頼母木小屋」到着。
ここで、予定通り泊まろうかなと管理人小屋をノック。
するとホーリーが「竹爺、明日の天気は雨。それなら
<杁差岳>まで行き、杁の小屋に泊まろう。」

 情報を得ようと無線で小国山岳会のメンバーを
呼び出したら、副会長の弥輔さんが応答してくれた。
アドバイスをもらい、みんなの意見を聞いたところ
大石ダムに下りるなら、少しでも進べ~と決まった。

 本当にみんな元気が良い。
きっと 『岳ちゃんツアー』 で鍛えられたんだろう。

DSC06452_convert_20170729051150.jpg

 「頼母木小屋」からは花園だった。
天気が良ければ・・・・ イヤイヤ、贅沢は
言うまい。
この環境を楽しむのが良い。
 
DSC06456_convert_20170729051211.jpg

 14時50分<大石山>を通過。

DSC06458_convert_20170729051235.jpg

 「 <鉾立峰>まで一気に行こう。」
 ハーイ  」
 
 元気だ、とにかく元気 

 それでも、<大石山>から<鉾立峰>までは下り
さらに登る行程が続く。
さすがにオラの前を行く、ユカちんから「ねー、
まだなの鉾立の頂上は・・・  」と弱音と言える
本音が飛び出す。

 16時05分。<鉾立峰到着>
梶川峰の登山口を元気よく登りだしてからもう
11時間歩き続けてる。
それも平地ではなく、いくら標高を下げるからと
言っても飯豊連峰を歩いているのだ。

DSC06459_convert_20170729051259.jpg

 <鉾立峰>から<杁差岳>に向かって鞍部に下り
始めると、少しガスに切れ目が出来、視界が急に
開けたりするのを目の当たりにしてみんな、歓声を
上げる。

DSC06463_convert_20170729051329.jpg

 16時52分、ついに「杁差小屋」が見えた。

DSC06468_convert_20170729051357.jpg

 この辺りはお花畑だ 

 すると、先頭のチームから大きな声が聞こえて
きた。
 
 「どこから来た。お~、ハイジも来たか。何?
竹爺も・・・。」

 誰か小屋の傍にいるようだが、わからない。
それに聞いたことのない声だった。


                      


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竹爺

Author:竹爺
性別 男性

モンテディオ山形が好きで、トレッキング
大好き。ロードレーサーにも乗る行動派
オヤジです  

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