亀裂

 「 形あるものはいつか壊れる。」

 自分が物を誤って壊したとき、かーちゃんが良く
発する常套句だ。
 オラが壊そうもんなら・・・

 しっかりしていたはずなのだが、いつか亀裂が走り
やがて大きくなって崩壊へと進む。
固い物には良くある現象。
ただ、この現象は、物だけではなくいろんなことに当て
はまる。
 大きなことでは、国際的にも資本主義や共産主義の
イデオロギーの違いから、国境間には、亀裂が走って
いるのと同じ現象にも見えるし、ほら、人々の間でも
亀裂が走っている方々も時々、見られるでしょ 

  竹爺とかーちゃんのところは  ってですか。
家に陰ってそ、そ、そんな事はないです 
ほら、急に聞くから間違ったじゃないですか。
「家に限ってです。」

 「 石転ビの雪渓に、亀裂が走っているので調査
してきてほしい。」
会長である師匠の言葉が、オラとかーちゃんの
事を心配してくれたのかな、そう思ったのだろうか
出発する前日の夜、オラと誰かが亀裂に対して
話している、こんな夢を見たのさ。 

DSC06552_convert_20170806200209.jpg

  大石を過ぎて出合を振り返る。
石転ビの左岸側は、大石の近くまで崩壊し亀裂も
走っているようだ。

 その上は、見事に崩壊し写真の中央左側の
比較的厚いと思われる、雪渓が最近壊れたようで
新しい縦の断層が見える。

DSC06553_convert_20170806200412.jpg

 大石からは雪渓のない夏道を進み、また少し出る
雪渓を踏み、夏道に戻る。
危険なのは、雪渓の端の部分だ。
ガチガチの固い氷で、夏道に移ろうとすると足が滑り
とても危ない。
転ぶことはもちろん、捻挫等を引き起こす事態にも
なりかねないので十分な注意が必要。

DSC06557_convert_20170807174618.jpg

 核心部の亀裂は、中央の汚れたベルト地帯の上で
まだ亀裂はわからない。

 安定した雪渓に入るとうれしくなる。
最初は、職場の先輩で現在の斎藤副会長の前に
副会長をしていた金さん達やノブちゃん達と一緒に登
った。
そのあとも、一人で何回も登り更にはいろんな方々と
登った思い出のある雪渓だ。 

DSC06559_convert_20170807174804.jpg

 ホーリーとも何回か登った。
しかし、ホーリーは相当久しぶりだったらしい。
だから、とても行きたがっていたのだが、「石転ビは
一人で行きたくない場所だ。」と良く言っていた。

 最近膝に不安を抱えており、ペースはユックリズムで
登るホーリー。
でも、オラが餌もない釣り糸を投げると見事に釣れてくる。
ありがたい。オラの遊びに付き合ってくれることに感謝
をしなければならない。

DSC06563_convert_20170807175006.jpg

 雪渓の汚れたベルト地帯を乗り切ると見えた。
本石転ビ右岸の下に、垂直に割れた亀裂の
端。

 状況を把握するために、落石に注意しながら
雪渓のほぼ真ん中を登って行った。

 最初は左岸に向かって真横に亀裂が走って
いるんだろうかと思っていたが、近づくとどうやら
右岸側からは上部に少し伸び、やがて左岸に向かって
真横に割れている感じだ。

DSC06574_convert_20170807175200.jpg

 梅花皮小屋にいる弥輔副会長からは、左岸側を
工作して登って来いと支持を受けていた。

DSC06580_convert_20170807180744.jpg

 左岸側を見る。そしてそちらに進もうとする
その時、ホーリーが声を上げた。


 「こっちに亀裂がつながっていないところがある。」

 振り返ると、すでにホーリーは亀裂と亀裂の間つまり
N型リッジの上に居て、深い亀裂の中を覗き込んで
いた。 

DSC06579_convert_20170807175547.jpg

 弥輔副会長の左岸側を調べるべきだったが、思わず
オラも乗ってしまった。
ピッケルでカッティングをして足場を確保すると、何とか
行けたのです。

DSC06583_convert_20170807180212.jpg

 核心部の亀裂その上にも、左岸側からやはり亀裂が
生じており、それはまだ右岸まで到達していないので
右岸側から周り込める。

DSC06586_convert_20170807180450.jpg

 山岳会で習ったセオリーでは、本来石転ビに安全な
場所はないが、中でも比較的安全と言われる箇所が
数か所ある。
その一つは、本石転ビ出合の左岸側だ。
そう教えられていたから、本来なら弥輔副会長の言う
左岸側工作が妥当だろうと思いました。
しかし、本石転ビからの落石等に注意しながら、今回は
完全に亀裂に入らずに上部に進む事ができました。



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竹爺

Author:竹爺
性別 男性

モンテディオ山形が好きで、トレッキング
大好き。ロードレーサーにも乗る行動派
オヤジです  

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